デュピュイトラン拘縮

デュピュイトラン拘縮とは?

デュピュイトラン拘縮とは?手のひらから指にかけての皮下に硬結(しこり・こぶのようなもの)が生じ、皮膚が引きつり、指が伸ばしにくくなったり、手を開きにくくなるのが、「デュピュイトラン拘縮」です。
薬指と小指から手のひらの中央にできるケースがよく見られますが、他の指や足の裏に生じることもあります。
この病気の詳細を初めて報告した外科医、ギヨーム・デュピュイトラン(仏)の名前にちなみ、「デュピュイトラン拘縮」と呼ばれています。

デュピュイトラン拘縮の症状

デュピュイトラン拘縮の症状は、初期、中期、後期の3つの段階に分類することができます。
なお、デュピュイトラン拘縮は、その進行のスピードが一定ではなく、急に症状が悪化することもありますので、早期治療が望まれます。

初期

手のひら、指(特に薬指と小指)に、しこりやくぼみのようなものが出現します。

中期

拘縮が起こり、指が曲がり、関節を動かしにくく、伸ばしにくくなります。
中期であっても、痛みを伴うことはほとんどありません。ただし、一時的に痛み・腫れを伴うことはあります。

後期

指を真っ直ぐ伸ばすことができなくなり、普段から曲がった状態になってしまいます。テーブルを拭いたり、顔を洗ったりといった日常動作にも不都合が生じます。

デュピュイトラン拘縮の原因

デュピュイトラン拘縮の発症の根本的な原因は、未だはっきりと解明されていません。
手のひらの皮下には、「腱膜」と呼ばれる線維性の組織があり、これがそれぞれの指へと扇状に広がっています。この腱膜へのコラーゲンの異常沈着によりって拘縮が生じ、指が伸ばしにくくなるといった症状を引き起こしています。
デュピュイトラン拘縮は、高齢の男性、糖尿病の方、手に外傷がある方に多く発症する傾向があります。

デュピュイトラン拘縮の検査

デュピュイトラン拘縮の検査問診、触診などを行います。結節物の有無や指の可動域の縮小など、デュピュイトラン拘縮の特徴的な症状を確認します。
腱の断裂・癒着、腫瘍、骨の病変などの有無を確認、他の病気との鑑別のため、レントゲン撮影や血液検査を行うこともあります。

デュピュイトラン拘縮の診断

問診、触診、各種検査で得られた情報をもとに、診断します。

デュピュイトラン拘縮の治療

デュピュイトラン拘縮の治療痛みを感じることはほとんどありませんので、日常生活に支障がなく、外見上の問題がないようでしたら、経過観察という方法をとることもありますが、治療なしで改善することはありませんので、治療をお勧めします。
症状を引き起こす要因ともなっている、コラーゲンを分解する薬剤(酵素注射療法:ザイヤフレックス)を局所注射し、拘縮索を断ち切ります。
また、手のひらや指の皮膚を切開した上で、拘縮索を切除する手術を行うこともあります。

TEL:06-6632-3731メールでのお問い合わせアクセス・診察時間English
一番上に戻る